私は大学時代に一か月1万円生活をしていました。
その一万円に含まれているのは、食費・水道代・ガス代・電気代です。
通信費・家賃・雑費(生活雑貨・旅行費など)は含まれていないため、実際にはもっと出費がありますが、主な生活費は1万円におさまっていたと言えるでしょう。
本記事では…
- 1ヵ月一万円生活を始めたきっかけ
- 一か月一万円生活を達成した具体的な方法
- やってみて人生観が変わった話
などをまとめてみました。
とにかく生活費の出費を抑えたいと考えている方は参考にしてみてください。
Contents
1か月1万円生活を始めたきっかけ
一か月一万円生活を始めたのは、大学1年の終わりごろでした。
といっても一万円に収めようと決心したというよりは、自然と一万円以下に生活費が収まっていったという感じです。
当時の環境的には、実家に借金があるにも関わらず、一人暮らしをして家賃を払ってもらっていました。にも関わらずたいしたアルバイトにもつかず、お金を稼いでいなかったことに罪悪感を抱いていました。
特に思い立って節約生活を始めたというわけではありませんが、きっかけというならこの罪悪感ということになります。
いずれにせよ、1ヵ月一万円生活を送らなければいけないほど生活に困窮していたわけではありません。たいていの物は買おうと思えば買えました。
つまり必要に迫られて始めたのではなく、やはり自然に始まったという感じです。
1カ月1万円生活を達成した具体的な方法
食費の節約方法
生活費の中で最も意識的に節約したのは、食費です。
食費は1週間800円以下に収めると決めていました。
これは主食をパスタに変更することでわりと簡単に達成することができます。簡単に食べていたものをまとめると、パスタ・卵・野菜(たまねぎ・キャベツなど)・豆腐というのが主なメンツです。
比較的物価の安い田舎に住んでいたということもありますが、それぞれの食材について安いスーパーやドラッグストアを把握することで、かなり食費は抑えられます。
詳細は過去に別記事にまとめたので参考にしてみてください。
週の食費800円生活を三年ほど続けられたのは、私自身が食に無頓着であることが理由だと思います。普段の食事には特に価値を与えず、栄養バランスのとれた食事ができればそれでいいと考えています。
もちろん美味しいものや面白いものを食べるのは好きです。しかし、それを日常の食事に組み込む必要は無く、月に2~3回面白いものが食べられればそれでいいと考えていました。
普段の食事と娯楽としての食事を分けて考えるというのが食費を節約する1つのポイントだと言えるでしょう。
水道代の節約方法
こちらは意識的に節約していませんでした。
水道代を抑えられたのは、数日に1回程度しか風呂にはいらないような生活をしていたのが理由の一つです。冬場は週1のペースでした。
今考えれば少し不潔かもしれませんが、大学生の一人暮らしというのは堕落するもので。純粋に風呂に入るのがめんどくさかっただけのことです。
シャワーだけで済ませるのが嫌な性格なので、頻度を減らす代わりにしっかり風呂に水を張っていました。
その他、家で過ごす時間がさほど多くなかったことも理由の一つかもしれません。日中は大学に行き、休みの日も外出しがちだったので、節約できた生活水もあったのでしょう。
あとは、洗濯の頻度が低かったのも節水につながったと思います。堕落した生活では、2週間に1回程度しか洗濯機を回していませんでした。
まとめると、大学生一人暮らしの堕落が水道代の節約につながったということですね。
ガス代の節約方法
うちの場合は、プロパンガスで風呂を沸かし、暖房を動かしていました。
しかし、風呂については前述の通りであり、暖房も一切使わなかったので、ガス代はかなり抑えられていました。ただし、プロパンガスは基本料金が高いため、都市ガスと比べると割高です。
そのため、次に住む家はプロパンではないところを選ぼうと決めています。
暖房を使わない生活のきっかけは、ベランダで育てていた植物に室外機の風を当てたくなかったことです。
大学2年時には、植物は実家に送っていたので、もうありませんでしたが。翌年以降も使わずに乗り切りました。一度使わずに乗り切ってしまうと、案外そのままいけてしまうものです。
これには、住んでいた土地が冬でもそこそこ暖かかったというのも原因の一つかもしれません。湖の近くに住んでいたので、気温の変化は他の地域と比べて小さいものでした。
地元の不動産屋の話では、エアコンが無くてもいいという客もけっこういるという話だったので、自然環境に恵まれていたのでしょうね。
電気代の節約方法
電気を使用したのは、照明・充電・冷蔵庫ぐらいです。
節約家さんの中には、冷蔵庫を置かない人もいるみたいですが、私はバリバリ使用していました。充電は特に気にせず行い、洗濯機は前述の通り使用頻度が低めです。
節約を心掛けたのは照明くらいです。こまめに消すというよりは、廊下やトイレの電球が不必要だと感じたので、切れても変えませんでした。これも大学生一人暮らしの堕落のなせる業ですね。
その他、夜勤バイトをしていたこともあり、夜間に家にいることが少なかったことも電気代の節約につながったと考えられます。
1カ月1万円生活をしてみて人生観が変わった話
この大学時代の節約生活は私の進路選択に大きな影響を与えました。
大学1年の節約生活を始める前は、普通に新卒でどこかに就職し、定年まで働いて、たまにある娯楽を楽しみながら死んでいければそれでいいやと思っていました。
しかし、一か月1万円で暮らせることを知ってしまうと、人並みに働く理由が消えました。
私にとって労働とは、生活費を稼ぐためのものです。そのため、人並み以下の暮らしで満足できることが分かってしまうと、たくさん稼ぐ必要はないという考えになりました。
つまり、お金や仕事に対する執着のようなものが減ったわけです。
人並みに稼いで、人並みに家や車を買って、結婚して子供を作ってという人生設計をするならお金は必要です。
しかし、独身でこのまま大学時代のような生活を続けていけば、生涯で生きていくのに必要な額は一般水準よりもかなり少なくなると思います。
中には、こんな1カ月1万円生活を一生続けていくのは無理だろう。
そう思う人もいるでしょう。しかし、私の場合は自然にこの生活に落ち着いたわけです。特に努力をしたわけではなく、過度な我慢をしているわけではありません。
この水準が私には心地よく、ちょうどいいのです。
もちろん1万円という額にこだわる必要はありません。1万5千円でも、2万円であっても、一般水準を下回っているでしょう。
このような思想に至った結果、わたしは早期退職から半自給自足を目指した隠居という人生計画を立てました。
早期退職をしたいので貯金に励む必要はありますが、仕事に価値を与えていないので、就職を急ぐ必要もないだろう。
最悪、一か月1万円あれば生活費は稼げるし、落ちるとこまで落ちても、多くを望まなければ生きていくのは簡単だ。
などと考えた結果、新卒でフリーターになりました。
もちろんやりたいことがあったので、フリーターになったわけですが、昔の自分なら新卒というブランドを捨てられなかったと思います。
間違いなく、一か月一万円生活は私の人生に大きな影響を与えたわけです。
一か月一万円生活 総まとめ
私がこのような生活を送ることが出来たのは、運がよかったということも関係しています。
大学時代を過ごした田舎は、気温の年変化が小さく、エアコンを使わずに済みました。
水を買わなくても美味しい水道水が飲めました。
直売所に行けば安い野菜が売っていて、安いドラッグストアやスーパーも何件かありました。
アルバイト先の農家さんが野菜をくれたり、友達が余った料理や川でとった魚をもってきてくれたりもしました。
このような自然環境・社会環境に加えて、自分自身の性格も節約に向いていたのだと思います。
1週間風呂に入らなくても気になりませんし、毎日同じものを食べていても飽きません。お酒もコーヒーも飲みません。
将来的にお金がかからないというところで言うと、私自身が同性愛者なので、結婚するという未来を考えていないことも大きいでしょう。
このように様々な環境要因にも節約生活の難易度は左右されるものなのです。
いずれにせよ、黄金伝説のように、食材を野外に取りに行ったり、アルミホイルで照明を囲ったり、ダクト飯をするような苦労をしなくても、一か月一万円生活は可能だということが分かります。
むしろ、本気で出費を減らしたいなら、通信費や家賃などの固定費を削減することが重要です。
私自身、これらの固定費についてはいまだ検討中のため、最適な行動はとれていません。
まだまだ削るべきところはたくさんありますね。