日本の毒蛇と言えば「マムシ」ですね。
毎年3000人以上が咬まれて、約10人が亡くなっています。
その危険性から、人間から選択的に駆除されることも多いヘビです。
一方「アオダイショウ」は、人家の周りや森林などに棲息し、毒を持たない無害なヘビです。
昔は人家に住み着くことも多く、ネズミを食べてくれることから、家の主や守り神として大切にされてきました。
そんな対照的な扱いを受けてきた2種類のヘビですが、
アオダイショウの幼蛇がマムシと間違って駆除されてしまうという事がよくあるそうです。
実はアオダイショウの幼蛇は、毒蛇であるマムシに擬態することで身を守っていると言われています。
つまりアオダイショウの幼蛇とマムシは、外見がよく似ているわけです。
そこで今回は両者の特徴をまとめて、違いをはっきりさせようと思います。
アオダイショウの幼蛇の特徴
出典:https://zaokotori.exblog.jp/11170053/
https://www.city.otaru.lg.jp/simin/anzen/seikatuanzen/dobutu_musi/snake_knowledge.html
・アオダイショウの幼蛇は細長くスマートな体型です
・背中には黒褐色の斑点がありますが、ハシゴ状に並んでいます
・全体的な色は比較的薄めです
・頭の形は鼻先が角ばって、四角形に近いです
・目は瞳孔が丸く、穏やかな顔つきです
マムシの外見的特徴
https://blog.goo.ne.jp/higasiyamaikoinomori/e/d184262100bf16d1cfa8a13508787ebe
出典:https://plaza.rakuten.co.jp/hurahurablog/diary/201008280000/
・体系は太くて短めです
・上の画像が分かりやすいですが、尾が急に細まります
・幼蛇の頃はしっぽの先端が黄色です
・全体的な色は濃い目で、銭形模様の中心には濃い斑点があります
・頭の形はアオダイショウよりは三角形です
・目は瞳孔が細く、鋭い印象です
アオダイショウの幼蛇とマムシを並べて比較
違いがお分かりでしょうか?
こうして比べると、マムシの方が色が濃くて模様もはっきりしていますね。
また模様の一つ一つが大きく、中心に黒点がある事も分かります。
よく言われる頭の形は、マムシの方がやや基部が大きいように見える程度です。
一方のアオダイショウの幼蛇は、マムシのように胴が中膨れすることなく、ずっと細いままですね。
マムシよりも色が薄く、模様も規則正しくハシゴ状に並んでいます。
その分、黒褐色の模様の感覚が詰まってみえます。
頭の形はマムシよりも細長いです。
アオダイショウの幼蛇とマムシの違いまとめ
色々とまとめてきましたが、書き出してみると様々な違いがありますね。
なお、アオダイショウがマムシに似ているのは幼蛇の時だけなので、見分ける際にはその蛇が小さいかどうかにも気を付けましょう。
小さいヘビで尾の色が薄かったり、黄色かったりしたらマムシ確定なので同定終了です。
そうではなかった場合は、体型や模様を見て判断しましょう。
またマムシは色彩の変異が大きく、赤色・黒色・斑紋が薄いor無いものなどがいるので注意です。
アオダイショウの幼蛇にせよ、マムシにせよ安易に駆除することなく付き合っていけたらいいですね。
>実はマムシが絶滅危惧種になっていた
以上、アオダイショウの幼蛇とマムシの違いまとめでした!